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『YSC ニュース』69号を発行

YSCの会報『YSC ニュース』69号を発行しました。
会員のみなさんには、年4回、会報をお届けしています。
この機会にぜひ、ご入会ください。

『YSC ニュース』69号(2021.08.09)目次

  • 次世代調査は被害者の孫も対象に 三者協議にて確定 [1]
  • 第17回三者協議報告 [2]
  • YSCより:厚労省の次世代調査へご協力ください [3]
  • 全国公害被害者総行動省庁交渉報告 [4]
  • 「メディアが語る~53年前のカネミ油症事件に関わる現場を取材して」報告 [5]
  • YSC会計予算報告 [6]
  • 公害資料館ネットワーク長崎大会とカネミ油症記念誌のご案内 [7]
  • 活動報告・活動予定・編集後記 [8]

『YSCニュース』バックナンバー目次

令和3年度カネミ油症検診の日程

厚生労働省は6月29日(火)に、以下の検診日程を発表しました。
この検診は、平成24年9月に施行された「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」を踏まえ、カネミ油症患者等を対象に、厚生労働行政推進調査事業費補助金(食品の安全確保推進研究事業)「食品を介したダイオキシン類等の人体への影響の把握とその治療法の開発等に関する研究」(研究代表者:辻学准教授(九州大学病院油症ダイオキシン研究診療センター))の一環として毎年実施されています。
令和3年度の検診については、新型コロナウイルス感染防止の観点から、一部体制を変更しておこなわれます。

千葉県

  • 日程:令和3年9月1日(水)、8日(水)、21日(火)、28日(火)
  • 場所:国保直営総合病院 君津中央病院|千葉県木更津市桜井1010
  • 内容:未認定者の希望者のみを対象とし、採血(ダイオキシン類の血中濃度測定)等を実施
  • 問合せ先:千葉県健康福祉部衛生指導課|043-223-2638

愛知県

  • 日程:令和3年10月頃
  • 場所:医療法人 尚仁会 名古屋ステーションクリニック [予定]|名古屋市中村区名駅4-6-17名古屋ビルディング
  • 内容:初回受診者、未認定者の希望者のみを対象とし、血液検査のみ実施
  • 問合せ先:愛知県保健医療局生活衛生部生活衛生課|052-954-6297

大阪府

  • 日程:令和3年9月16日(水)、17日(金)[予定]
  • 場所:一般財団法人大阪府結核予防会大阪総合健診センター・相談診療所[予定]|大阪府大阪市中央区道修町4-6-5
  • 内容:初回受診者、未認定者の希望者のみを対象とし、血液検査のみ実施
  • 問合せ先:大阪府健康医療部生活衛生室食の安全推進課|06-6944-6705

広島県

  • 日程:令和3年10 月7日(木)、8日(金)、9日(土)
  • 場所:公益財団法人広島原爆障害対策協議会|広島県広島市中区千田町3-8-6
  • 内容:未認定者の希望者のみを対象とし、検診項目を縮小(内科的診察,血液検査等)して実施
  • 問合せ先:広島県健康福祉局食品生活衛生課|082-513-3106

愛媛県

  • 日程:令和3年10月頃
  • 場所・内容:未定
  • 問合せ先:愛媛県保健福祉部健康衛生局薬務衛生課|089-912-2395

高知県

  • 日程:令和3年9月~10月予定
  • 場所:高知県・高知市病院企業団立高知医療センター (※骨密度検査以外)|高知県高知市池2125-1
    公益財団法人高知県総合保健協会 (※骨密度検査)|高知県高知市桟橋通6-7-43
  • 内容:通常通り実施
  • 問合せ先:高知県健康政策部健康対策課|088-823-9678

福岡県

  • 日程:令和3年9月11日(土)
  • 場所:福岡市中央区保健福祉センター|福岡県福岡市中央区舞鶴2-5-1
  • 内容:未認定者の希望者のみを対象とし、採血(ダイオキシン類の血中濃度測定)のみ実施
  • 問合せ先:福岡県保健医療介護部生活衛生課|092-643-3280

長崎県

  • 日程:令和3年7月6日(火)
  • 場所:五島市国民健康保険玉之浦診療所|長崎県五島市玉之浦町玉之浦1397-1
  • 日程:令和3年7月7日(木)
  • 場所:五島市奈留保健センター|長崎県五島市奈留町浦547-14
  • 日程:令和3年8月1日(日)
  • 場所:五島市福江総合福祉保健センター|長崎県五島市三尾野1-7-1
  • 日程:令和3年8月19日(木)
  • 場所:長崎県西彼保健所|長崎県長崎市滑石1-9-5
  • 内容:未認定者の希望者のみを対象とし、採血(ダイオキシン類の血中濃度測定)等を実施
  • 問合せ先:長崎県県民生活環境部生活衛生課|095-895-2362

※島根県・鹿児島県は中止、関東以北・山口県は未定。
※通常の検診では、内科的診察、皮膚科的診察、眼科的診察、歯科的診察、問診血圧測定、胸部レントゲン検査、尿検査、血液検査、骨密度検査等をおこなう。


長崎県

新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、初回及び未認定の方を対象に検診規模を縮小して実施します。
受診を希望される方は、事前に申し込みが必要ですので県生活衛生課までご連絡ください。

 日時・場所

会場場所日時
玉之浦会場五島市国民健康保険玉之浦診療所
(五島市玉之浦町玉之浦1397-1)
令和3年7月6日(火曜日)
受付9時から12時まで
診察9時30分から13時まで
奈留会場五島市奈留保健センター
(五島市奈留町浦547-14)
令和3年7月7日(水曜日)
受付9時から11時まで
診察9時30分から12時まで
福江会場五島市福江総合福祉保健センター
(五島市三尾野1-7-1)
令和3年8月1日(日曜日)
受付9時から11時まで
診察9時30分から12時まで
長崎会場長崎県西彼保健所
(長崎市滑石1-9-5)
令和3年8月19日(木曜日)
受付13時から15時30分まで
診察13時30分から16時30分まで

検査項目

血液検査血液中PCB及びPCQ濃度測定検査血液中PCDF(ダイオキシン類)濃度測定検査
その他の検査問診血圧・脈拍

福岡県

対象者:福岡県、大分県、宮崎県在住の者
(新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、今年度は未認定者の方のみとします。)

検診日程

会場日程時間
福岡市中央区保健福祉センター
(福岡市中央区舞鶴2-5-1あいれふ5階)
9月11日(土曜日)9:00~12:00
(受付 8:30~11:00)

問合せ先:福岡県油症対策連絡協議会事務局(福岡県保健医療介護部生活衛生課)|092-643-3280
※受診を希望される場合は、必ず事前に申し込みが必要です。

主催:福岡県油症対策連絡協議会[会長 白石博昭(福岡県保健医療介護部長)]


情報元

令和3年度のカネミ油症に係る検診の実施(厚生労働省、2021.06.29)
令和3年度長崎県油症検診の日程についてお知らせします。(長崎県、2021.06.15)
令和3年度カネミ油症一斉検診を実施します(福岡県、2021.07.14)

子・孫の健康調査実施を三者協議で正式確認

7月31日(土)、患者団体「カネミ油症被害者全国連絡会」と国、原因企業「カネミ倉庫(北九州市)」による三者協議がオンラインで開催されました。今回の協議では、患者団体からの要望を受けて、認定患者の子どもや孫にも健康影響が生じているかを調べるために、初めて実態調査をおこなうことが正式に確認されました。全国油症治療研究班(事務局・九州大)が8月から実施します。
すでにこの調査方針は示されていましたが、三者協議で正式に決定したことで、さらに被害に遭われた方々の救済の拡大に向けて前進した感があります。

このニュースを取り上げたおもなメディア掲載情報は以下のとおりです。


サイト内関連記事

国の健康実態調査、認定患者の孫世代も対象に(2021.06.27)
三者協議で国が「次世代調査」の方針を正式表明(2021.03.28)
次世代被害の実態調査実施の方針(2021.01.31)
カネミ次世代被害者アンケート調査報告(概要)(2020.12.06)
次世代被害者の救済を厚生労働省に要望(2020.12.06)

国の健康実態調査、認定患者の孫世代も対象に

6月25日、カネミ油症患者の認定基準の策定や研究を担う「全国油症治療研究班」(事務局・九州大)が、被害者団体などとのオンライン協議(非公開)のなかで、今年実施する健康実態調査の素案を示しました。その中で、調査対象を今回初めて孫世代まで拡大することや、8月から認定患者に調査票を配布し、その子・孫に協力を呼びかける方針が明らかにされました。

おもなメディア掲載情報は以下のとおりです。


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6/12(土)「メディアが語る~53年前のカネミ油症事件に関わる現場を取材して」を開催

6月12日(土)、YSCはカネミ油症被害者関東連絡会と共催で、イベント「メディアが語る~53年前のカネミ油症事件に関わる現場を取材して」を開催しました。池袋にあるIKE・Biz(エポック10)研修室2を現地会場として、登壇者を含む参加者をオンライン(zoom)で結ぶハイブリッド方式でおこない、約60人が参加しました。

今回は、ルポライターの明石昇二郎さんがコーディネーターとなり、パネリストに長崎新聞(山田貴己さん、三代直矢さん)、 西日本新聞(竹次稔さん)、 朝日新聞(奥村智司さん)、神戸新聞(小尾絵生さん)、KBC九州朝日放送(花田明男さん)から6人の記者を迎えました。
進行は、基本的に明石さんが用意された以下の4つの質問に対して、パネリストの方々が1人ずつお答えになるかたちで進められました。

  1. カネミ油症取材を通じて感じた「最大のストレス」は、どんな体験によるものですか?
  2. なぜ報道各社は右から左まで揃って、被害者たちに味方したと思われますか?
  3. カネミ油症が他の公害被害と比べて特に異なっていると思われるポイントはどこで、また、今後の報道にとって教訓となることにはどのようなものがあるでしょうか?
  4. 福島第一原発事故による健康被害の問題を考える際、カネミ油症事件報道の経験や教訓から何か参考になることはないでしょうか?

1つひとつの問いに対して、各自の取材経験に基づき率直にお話いただいたことで、カネミ油症問題を多面的に理解することができました。また、記者の皆さんがこの不条理で惨い問題と真摯に向き合い、悩みながらも強い使命感を持って、この問題を社会に発信されてきたことがストレートに伝わってきました。

イベントの様子については、『長崎新聞』で取り上げられました。