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カネミ油症とは

カネミ油症とは、1968年(昭和43年)、西日本を中心に広域にわたって発生した、カネミ倉庫社製の「ライスオイル」(米ぬか油)による食中毒です。
症状は、吹出物、色素沈着、目やになどの皮膚症状のほか、全身の倦怠感、しびれ感、食欲不振など多様です。
油症検診でのチェック項目(厚生労働省)

カネミ油症事件事件の原因は、食用油である「ライスオイル」の中に、鐘淵化学工業(現カネカ)社製「カネクロール」(ポリ塩化ビフェニル; Poly Chlorinated Biphenyl、略称: PCB)が多量に混入していたことでした(カネミ倉庫とカネカは、社名が似ていますが、グループ企業等の関係ではありません)。カネミ倉庫は「ライスオイル」を製造する際、脱臭工程の熱媒体としてPCBを使用していました。PCBの混入した米ぬか油が市場に出回ったため、天ぷら等の揚げ物を通して知らずに摂取した人びとが甚大な被害を受けました。

事件発生当時、この油を摂取した人たちが皮膚などの身体症状を訴え、福岡・長崎・広島など西日本を中心に全国で14,627人が被害を届け出ました。カネミ油症は、4大公害病(水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそく)と比較するとあまり知られていませんが、重大かつ大規模な食品公害事件なのです。

事件発生後しばらくの間、カネミ油症の主要な原因物質はPCBだと考えられていました。しかし、その後の研究により、PCB・ダイオキシン類の複合中毒症状であることがわかりました。PCBが熱媒体として加熱された際、ダイオキシン類の一種であるポリ塩化ジベンゾフラン(polychlorinated dibenzofuran; 略称: PCDF)などに一部が変化したものと考えられています。
PCB・ダイオキシン類は、一度体内に取り込まれると残留性が高い一方で、原因物質の排出方法は不明で、根本的な治療法も見つかっていません。

2020年3月現在、カネミ油症の患者として認定された方の数は累計で2,345名(亡くなった方を含む)です。
自覚症状があって申請を求めても被害者として認定されないケースが多く、また、直接的には油を食べていない子や孫(2世・3世)にも被害が及んでいると考えられていますが、基本的な追跡調査さえ実施されていません。

事件発生から50年以上の歳月が流れましたが、カネミ油症はいまだに終わっていないのです。

各地の被害者団体(50音順)

  • カネミ油症関東連絡会
  • カネミ油症新認定訴訟原告団
  • カネミ油症被害者高知連絡会
  • カネミ油症被害者五島市の会
  • カネミ油症被害者東海連絡会
  • カネミ油症被害者福岡地区の会
  • 北九州カネミ油症被害者の会
  • グリーンアース
  • 田川被害者の会
  • 長崎市油症患者の会
  • 長崎本土地区油症被害者の会
  • 広島県カネミ油症被害者の会
  • 広島県油症被害者の会
  • 油症医療恒久救済対策協議会
  • 油症被害者関西連絡会

※2019年1月、各地の被害者団体をつなぐネミ油症被害者全国連絡会」が設立されました。


より深く学ぶには

カネミ油症問題年表

文献リスト(図書・論文)

※年表と文献リストの作成には、宇田和子さん(高崎経済大学)に全面的なご協力をいただきました。

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