1968年(昭和43年)、カネミ倉庫社製の米ぬか油に混入していたPCB・ダイオキシン類を摂取した方々が甚大な食中毒被害に遭われました。自覚症状があって申請を求めても被害者として認定されないケースが多く、また、直接的には油を食べていない子や孫(2世・3世)にも被害が及んでいると考えられていますが、基本的な追跡調査さえ実施されていません。 事件発生から50年以上の歳月が流れましたが、カネミ油症はいまだに終わっていないのです。
『YSC ニュース』81号を発行しました。
年4回、会報『YSCニュース』を会員の皆さまにお届けしています。
この機会にぜひ、ご入会ください。
カネミ油症の原因物質PCBが製造された兵庫県高砂市で、PCB製造企業カネカの社会的責任を問いかけるため、油症被害者、高砂市民、支援者、全国からの参加者が集まり集会を始めてから8年目となります。高砂、五島、長崎本土、福岡、東京の5つの地区の会場をオンラインで繋ぎ(高砂会場のみ一般入場可)、各会場から被害者が発言するリアル&オンライン集会の形式で行います。
(チラシ画像をクリックすると拡大されます)
2024年12月7日(土)14:00~16:30
ユーアイ帆っとセンター2F(高砂市高砂町松波町440番地の35)
※東京、福岡、五島、長崎などの会場とオンライン(ZOOM)で結びます。
※高砂周辺の皆様は、ぜひ現地の高砂会場にご参集ください。(会場参加費500円)
開会あいさつ
各会場からリレーで挨拶
1.油症被害者聞き取り記録集『家族の食卓』改訂版出版にあたって
2.『家族の食卓』朗読
3.被害者から聞き取りした当時の状況を語る(水野玲子さん)
4.カネミ油症被害者の声を聞く
5.カネミ油症次世代調査の現状について
6.PCB 処理現状報告
7.カネミ油症問題のいま~被害者の高齢化、次世代への影響、脆弱な補償体制
8.紅こうじ事件の現状について
9.福島原発事故被害者からの発言
10.各会場からの発言
11.集会声明採択
閉会あいさつ
オンラインでのご参加を希望される場合は、下記の「ご登録フォーム」のリンクからお申込みください。
「紹介者」の欄には、お知り合いの実行委員会のメンバーの名前を記入してください。
「紹介者」がいない場合は、「YSC」と入力したうえで、「その他、事務局への質問など」に、集会に参加した理由について簡単にご説明ください。被害者の方のプライバシー配慮などの観点からおうかがいするものですので、ご協力くださいますようお願いいたします。
何かご質問などがございましたら、遠慮なくお問い合わせください。
カネミ油症被害者全国連絡会
カネミ油症被害者支援センター(YSC)
カネミ油症被害者とともに行動する高砂市民の会(通称 ともに市民の会)
生活協同組合コープ自然派兵庫
今年の集会では、前半に、約20年前の被害者の聞き取り集『家族の食卓』改訂版の中から数編を選んで、高砂会場参加者による朗読を行います。2024年10月5日「化学物質は世代を超える 第4弾」での朗読が大変有意義だったので、より多くの方に聞いていただき、家族ぐるみの被害のむごさが20年経った現在も続いていることを参加者で共有したいと考えています。
後半では、各会場の被害者から発言していただきます。その後で、国による次世代調査の現状、カネカを含めた日本のPCB 処理の現状を報告します。そしてYSCから、被害者の高齢化、次世代への影響、脆弱な補償体制といった課題をあらためて一般の方向けに伝わるように説明します。
そして、今年に入り健康被害が明らかになった紅麴(こうじ)事件の現状を報告します。また、公害被害を受けて、その補償が進まないという共通項を持つ福島原発事故の被害者による発言を予定しています。
2024年10月10日、カネミ油症事件の発覚から56年となりました。
この日の長崎新聞では、世代を超えた被害の実態把握が急務となっていること、また、先月、五島市と同市議会が衆議院厚生労働委員会宛てに、「診断基準の見直しと次世代被害者(2世・3世)の速やかな救済」「認定被害者への健康調査支援金とカネミ倉庫からの一時金の増額」などを要望したことが報じられました。出口太(いでぐち・ふとし)五島市長へのインタビュー記事も掲載されましたが、ネット非公開です。
『YSC ニュース』80号を発行しました。
年4回、会報『YSCニュース』を会員の皆さまにお届けしています。
この機会にぜひ、ご入会ください。
私たちはこれまで3回にわたり「化学物質は世代を超える」と題したイベントを開催し、人工化学物質が私たちの生活に及ぼす影響を考えてきました。
カネミ油症事件は、1968年に加害企業であるカネミ倉庫(株)が食用ライスオイル(米ぬか油)を製造する過程で、(株)カネカが製造したPCBを熱媒体として使用し、何らかの原因でPCBが混入した米ぬか油を一般消費者として購入して食べた人々が被害をうけた食品中毒(公害)事件です。
カネミ油症の被害者は、56年経った今も様々な症状や疾病に苦しんでいます。しかも、被害は食べた本人だけでなく、次世代(子や孫)にも及んでいることが明らかとなっています。
現在、国はカネミ油症被害者の次世代への影響を調査しています。この調査は、世代を超える化学物質被害をとらえるために非常に重要ですが、ほとんど知られていません。
こうした現状に対して、まずは被害の実態を周知できればと、カネミ油症被害者支援センターの石澤春美さんと当時のメンバーである水野玲子さん(ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議)が2006年にまとめた冊子『家族の食卓―カネミ油症事件聞き取り記録集』の改訂版を、今年の4月20日に出版しました。この冊子は被害者27家族分の証言を聞いて記録したもので、家族ぐるみの被害のむごさを生々しく伝えています。
今回は、カネミ油症被害者関東連絡会のメンバーに『家族の食卓』からいくつかの家族の聞き取りを朗読してもらいます。その後で、石澤さんと水野さんに聞き取り当時の様子やお気持ちを話してもらいます。会場及びオンライン参加のみなさんに被害者家族の実態をお伝えし、共有した上で、この貴重な冊子をどのように活用していくか、参加したみなさんからご感想やご意見、アイデアをいただき、次のアクションにつなげていきたいと考えています。ぜひご参加ください。
日時:2024年10月5日(土)13:30~16:00
場所:豊島区男女平等推進センター研修室2+オンライン(Zoom)
内容:
参加費:無料 ※保育・手話あり(9/25までに要予約)
定員:会場24名、オンライン50名(先着順、事前登録が必要です)
お申込み:
企画:カネミ油症被害者支援センター(YSC)
後援:カネミ油症被害者関東連絡会、豊島・健康と環境を守る連絡会
共催:豊島区男女平等推進センター(エポック10)