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11/12(土)第6回高砂集会開催のご案内

カネカの社会的責任を問う~カネミ油症救済法から10年~10年目の課題を被害者と考える

カネミ油症は1968年、兵庫県高砂で製造されたPCB(ダイオキシン類)が米ぬか油に混入し、西日本一帯でそれを食した人に深刻な健康被害が発生した食中毒公害事件です。高度成長期にPCBによる環境被害を受けた「ともに市民の会」と製造者責任を追及する集会を開催して今年で6年になります。
高砂、長崎、福岡、東京など被害者が多い地区をオンラインで繋ぎ、生の声を伝えます。

チラシ画像をクリックすると拡大されます。

日時

2022年11月12日(土)13:30~16:00

場所

ユーアイ帆っとセンター2F(高砂市高砂町松波町440番地の35)

※東京、福岡、五島、長崎などの会場とオンライン(ZOOM)で結びます。
※高砂周辺の皆様は、高砂集会にご参集ください。(会場参加費500円)

参加申込・問合せ

カネミ油症被害者支援センター事務局
090-9321-8607(伊勢)
問合せフォーム

共催

カネミ油症被害者全国連絡会
カネミ油症被害者支援センター(YSC)
カネミ油症被害者とともに行動する高砂市民の会(通称 ともに市民の会)

協賛

生活協同組合コープ自然派兵庫


54年前に起こったカネミ油症事件、事件発生当時、孫やひ孫の世代にまで被害が及ぶことは誰が想像できたでしょうか?半世紀を超えて今やっと、国は世代を超えて広がる被害の実態を調査し始めました。とはいえ、カネミ油症被害者救済法が成立して10年目となりますが、治療法も認定基準もなんら進展のない10年でした。
この10年を被害者は何を思い、何を考え、何を望んだのでしょうか?そんな被害者の声を中心にカネカ社員や高砂市民に伝えます。
化学物質の被害は、油症被害者の問題だけではなく、私にもあなたにも起こりうる問題であると考え、ともに集い被害者から学び考えあっていきましょう。
 「この世にPCBがなかったら、カネカがPCBを製造していなかったら、私の人生は狂っていなかった~」(高砂集会被害者の声から)

『YSC ニュース』73号を発行

YSCの会報『YSC ニュース』73号を発行しました。

会員のみなさんには、年4回、会報をお届けしています。
この機会にぜひ、ご入会ください。

『YSC ニュース』73号(2022.10.05)目次

  • 第6回高砂集会 救済法10年目の課題を被害者と共に考える [1]
  • 第6回高砂集会告知 [2]
  • 第6回高砂集会チラシ [3]
  • 油症関連記事 [4]
  • 次世代調査 油症検診参加への呼びかけ [5]
  • エピジェネティクス学習会報告 [6]
  • YSC事務局便り [7]
  • 活動報告・活動予定・編集後記 [8]

『YSCニュース』バックナンバー目次

次世代調査ご参加の呼びかけ

カネミ油症次世代調査(子ども・孫世代)ご参加の呼びかけ

呼び掛け人

  • カネミ油症被害者全国連絡会 (被害者団体の全国組織)
  • カネミ油症被害者支援センター(YSC)
チラシ画像をクリックすると拡大されます

PCB・ダイオキシン類が混入した「カネミライスオイル」(食用米ぬか油)を直接経口摂取した第一世代(親世代)からは、私たちが自主調査を始めた当初(平成12年)から、「子どもや孫世代にも自分たちと同じ様な症状が出ている」、「子どもたちの将来が心配だ」との訴えが多くあがっていました。
そして、事件発生から53年を経た昨年(令和3年)、国は初めてカネミ油症の次世代アンケート調査を行いました。調査には全国30都道府県から388名(子ども世代322名、孫世代66名)が参加しました。参加者の多い順では福岡(117名)、長崎(69名)、愛知(30名)、大阪(27名)、東京(25名)、広島(24名)で、年齢別では40代(28.3%)、30代(28.0%)、20代(21.3%)でした。

本年(令和4年)2月に第1回 次世代アンケート調査について、中間報告が発表されました。


次世代も多様な症状に苦しんでいます

中間報告では、「自覚症状について」は、倦怠感があるが42.5%、頭痛・頭が重いが39.7%、目やにが多い22.9%、痰がよく出る15.2%、せきがよく出る14.9%、手足の痺れがある13.1%、歯がうまく生えてこない6.4%の順でした。女性に限定した場合では月経の量が多いまたは少ないが35.7%と高い回答となっていました。
「皮膚症状について」は、乾燥肌44.0%、皮膚にかゆみがある36.0%、ニキビ34.0%、湿疹がある24.7%、毛穴が広がり黒くなっている17.3%、皮膚が黒くなっている(色素沈着)14.1%、爪が変形している12.9%、以下でした。
「先天性疾患について」は、出産出生に関して(早産・低体重)20名(5.2%)、歯の病気(歯牙欠損)19名(4.9%)、目や耳の病気8名(うち斜視4名)、頭や顔の病気7名(うち口唇口蓋裂3名)、心臓の病気6名(うち心室中隔欠損症3名)でした。
第一世代と同じく、次世代の方々についてもカネミ油症被害者特有の症状が現れており、多くの困難を抱えていることが明らかとなりました。

次世代調査を行う意味とは?

カネミ油症の特徴は、全身病(病気のデパート)と言われています。また、一つ一つの病気は特別な病気ではないけれども、いくつもの病気や症状を抱えている被害者が多いことも特徴です。多くの次世代が、30代・40代・50代となりました。今後、加齢とともに様々な症状が現れる可能性もあり、今から支援体制を準備する必要があります。
国の調査で、次世代の方々の抱えている具体的な不安や悩みが分かれば、どの様な解決策があるのかを模索し、次の方策に役立てられます。調査の結果から、カネミ油症として何らかの特徴や傾向などが認められた場合には、次世代被害者の認定や新たな支援体制の構築に向けて大きな道が開かれるのです。

次世代・親世代の様々な悩みや不安

  • 子どもの頃から親と同じ様な様々な症状があった。カネミが原因なのではないかとずっと疑ってきた。調査で本当にカネミが原因なのか知りたい。
  • 子どもの頃から病気ばかり。検査しても原因不明と言われ、最後は精神的なものではないかと言われてしまう。親が「自分がカネミのせいでごめんね。」と言うのが悲しい。早く治療方法を見つけて欲しい。
  • 加齢とともに親と同じ様な症状が現れ始めた。これから先どうなって行くのか将来が不安。  次世代の被害者も早く救済して欲しい。

次世代調査は今年度も継続して行われます。
次世代の被害者救済につなげるためにも多くの皆様の協力が必要です。

次世代調査へ参加するには

都道府県のカネミ油症次世代調査担当窓口か全国油症治療研究班(電話092—642―5211)に連絡すれば、「次世代調査調査票」が送られてきます。
調査票返送期限は本年10月末日ですので、期限までに調査票をご記入の上郵送してください。

次世代調査は、次世代被害者の救済につながる大変重要な調査であると私たちは考えています。
健康被害や経済的な問題などで悩まれている次世代の方々、子どもや孫たちの将来が心配だと悩まれている親世代の方々を救済するための重要な機会です。
多くの皆様のご協力を呼びかけます。また、もし、周りに思い当たる次世代の方やその親御様がいましたら、ぜひ参加のお声をおかけください。

お問い合わせ・ご相談の連絡先:090-9321-8607(YSC 伊勢)

第5回高砂集会における被害者の発言ほか

2021年11月20日(日)に開催された第5回高砂集会「カネカの社会的責任を問う〜食品公害カネミ油症に時効はない〜
次世代の子どもたちを苦しめるPCB・ダイオキシン被害の解決に向けて」の中から、YouTubeチャンネルに先に公開した部分(プレゼントーク2本+対談+会場会場Q&A)以外の録画動画を編集してアップしました。
内容は以下のとおりです。

①開会挨拶 2:20〜

  • 佐藤禮子(YSC)

②各会場からリレーで挨拶 3:00〜

  • 高砂会場 曽我部和弘さん(油症被害者関西連絡会)
  • 五島会場 旭梶山英臣さん(カネミ油症被害者五島市の会)
  • 福岡会場 三苫壮さん(カネミ油症被害者福岡地区の会)
  • 長崎会場 下田順子さん(長崎本土地区油症被害者の会)

③高砂集会の経緯と趣旨説明 5:32〜

伊勢一郎(YSC)

④カネミ油症被害者の声を聞く 6:45〜

  • 岩村定子さん(カネミ油症被害者五島市の会)
  • 渡部道子さん(油症被害者関西連絡会)
  • 三苫哲也さん(カネミ油症被害者福岡地区の会)
  • 蔵元義人さん(北九州カネミ油症被害者の会)
  • 下田恵さん(長崎本土地区油症被害者の会)

⑤カネミ油症の次世代調査進捗報告 18:18〜

  • 大久保貞利(YSC)

⑥会場からの発言 26:32〜

  • 下田順子さん(長崎本土地区油症被害者の会)

⑦福島原発事故被害者からの発言 32:26〜

  • 鈴木薫さん(いわき市民放射能測定室たらちね事務局長)
  • 菅野みずえさん(原発賠償関西訴訟原告)

⑧会場からの発言 45:02〜

  • 鈴木文史朗さん(油症被害者関東連絡会)

⑨集会声明採択 46:40〜

  • 宮嵜やゆみさん(ともに市民の会)

⑩閉会挨拶 49:37〜

  • 山本清子さん(ともに市民の会)

救済法成立・施行10年の課題

カネミ油症被害者救済法は、2022年8月29日に成立10年、9月5日に施行10年を迎えました。
この節目に新聞各社から、現在の課題を中心に取材された記事が配信されました。