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公害資料館連携フォーラムでカネミ油症の分科会

2021年12月11日(土)-12日(日)、第8回公害資料館連携フォーラムin長崎が現地(長崎大学)とオンラインとで開催されました。

1日目に開かれた分科会(2)は、「カネミ油症の経験に学ぶ」がテーマでした。
被害者を代表して、旭梶山英臣さん、岩村定子さん(以上、カネミ油症被害者五島市の会)、下田順子さん(長崎本土地区油症被害者の会)が被害の実態や、次世代・未認定被害者の救済問題について、また、五島市役所の担当課として梶山康仁さん(五島市国保健康政策課)が自治体による被害者支援の取り組みについて報告されました。
質疑応答の中で、被爆2世の方がカネミ油症の次世代被害問題との類似性を指摘されました。カネミ油症のPCB・ダイオキシン被害は、原爆による放射線被害、水俣病の有機水銀中毒などと同様に、次世代への被害が懸念される問題です。今後は、被害の持続性という観点から、こうした戦争・公害被害者との連携を図っていく必要があると思います。

このフォーラムを取り上げたメディア掲載情報は以下のとおりです。

「「このままでは資料が消える」 長崎で公害フォーラム 被爆者運動の経過など保存を」 (長崎新聞、2021.12.13)

「「カネミ油症と原爆」 重なり合う二つの被害(山口響)」(長崎新聞、2021.12.27)

『週刊金曜日』に油症関連記事

『週刊金曜日』1357号(発売日:2021年12月10日)に、フリーライターの平野二郎さんによるカネミ油症の関連記事が掲載されました。

  • 「翻弄されるカネミ油症被害者と製造地抱える兵庫・高砂市民 製造中止から50年 終わらないPCB公害」 pp.36-39
  • 「カネミ油症座り込み500回、牧師の犬養光博さん(82歳)に聞く 他人の苦しみを自分の苦しみにできるか」 pp.38-39

第5回高砂集会で基金構想の提言

2021年11月20日(日)、カネミ油症事件について考える第5回高砂集会「カネカの社会的責任を問う~食品公害カネミ油症に時効はない~次世代の子どもたちを苦しめるPCB・ダイオキシン被害の解決に向けて」が、東京・福岡・長崎・五島をオンラインでつないで開催され、約90人が参加しました。
土庫澄子さん(消費者安全問題研究会)と宇田和子さん(高崎経済大学)との対談では、カネミ油症の原因物質PCB製造企業であるカネカの社会的責任が指摘されたほか、被害者救済を目的とした基金の創設が提案されたりしました。

この集会を取り上げたメディア掲載情報は以下のとおりです。

ブックレット「カネミ油症の原因PCB製造者の社会的責任」完成

11/20(土)開催の第5回高砂集会に向けて、ブックレット「カネミ油症の原因PCB製造者の社会的責任 ― PL法の立法思想から考える」を発行しました。

この内容は、昨年の第4回高砂集会で土庫澄子さん(消費者安全問題研究会)によるプレゼントークに、弁護士の保田行雄さんによるコメントをまとめたものです。

タイトル: カネミ油症の原因PCB製造者の社会的責任―PL法の立法思想から考える
編集・発行:カネミ油症被害者支援センター
発行日:2021年11月20日
A5版、32ページ
頒価:500円

  • 本冊子発行にあたって「カネカの社会的責任は免れない」
    大久保貞利(カネミ油症被害者支援センター)
  • プレゼントーク 「カネミ油症の原因PCB製造者の社会的責任 ― PL法の立法思想から考える」
    土庫澄子さん(消費者安全問題研究会)
  • コメント
    保田行雄 (弁護士)