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『家族の食卓』再出版

2006年に制作された冊子『家族の食卓――カネミ油症事件聞き取り記録集』[改訂版]が、このたび刷り上がりました。
オンラインストアで購入できますので、ぜひこの機会にお読みになってください。

  • 内容
    被害者家族の証言記録:無言の訴え[石澤春美]+語り尽くせぬ日々[水野玲子]
    カネミ油症事件略年表
    終わっていないカネミ油症問題[大久保貞利]
    【解説】聞かれなければ、語られなかった[友澤悠季]
  • 編集:カネミ油症被害者支援センター(YSC)
  • 出版社:野兎舎
  • 発行日:2024年4月20日
  • A5判ソフトカバー160頁

なぜ、この冊子の再出版を考えたのか?先日発行した『YSCニュース』78号の編集後記に書いた文章を転載します。

私はYSCの運営委員になってまだ4年ですが、カネミ油症事件の被害に遭われた方々を支援していくためには、もっと社会的な関心を広げる必要があると感じています。1968年の事件発生は、多くの人びとに食の安全性を考えるきっかけを与え、翌年に『食べもの通信』(家庭栄養研究会)が創刊されるなど、当時は社会的な運動が広く展開されました。現在、国はカネミ油症被害者の次世代への影響を調査しており、これは世代を超える化学物質被害をとらえるために重要な調査だと思いますが、残念ながらほとんど知られていません。

こうした現状に対して、まずは被害の実態を周知できればと、石澤春美さんと水野玲子さんが2006年にまとめられた冊子『家族の食卓―カネミ油症被害者聞き取り記録』を改訂し、出版するための作業をすすめています。この冊子は、カネミ油症被害者27家族分の証言を聞いて記録したもので、被害のむごさを生々しく伝えています。これまで一般には入手することが難しい状態でしたが、もうすぐ編集作業を終えて印刷できる予定で、YSCニュースをお届けしている皆さまには寄贈いたします。
こうした取り組みが、停滞する状況を好転させることにつながればと願っています。
(松村正治)

『YSCニュース』78号編集後記

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